フリーエンジニアは、基本的に何から何まで自分一人でこなさなければなりません。もちろん営業を専門のエージェントに依頼することも出来ますし、税務関係は税理士に依頼することも出来ます。しかし会社員のように自分の目の前の仕事だけをこなしていれば定額の給料が支払われるというのとは違い、仕事の効率が上がれば年収が上がるのです。
まずどんな人にも、1日は平等に24時間しかありません。会社員であれば、就業時間として始業時間と終業時間を決められて、その時間内に仕事を終わらせなければ残業が待っています。フリーエンジニアの場合には、そのような縛りがない反面、一つの仕事をいつまででも続けていられるということになりますが、長時間かけて完成させれば良い物が生まれるとは限りません。むしろ時間をかければかけるほど、集中力も落ちて品質も低下する傾向にあるようです。自らの怠け者根性に鞭打ってでも、短期集中で仕事を完成される習慣を身に付けることが大切です。そのためにまず時間を管理することに、敢えて時間を掛けましょう。明確に時間を区切って仕事に着手するように、段取りを組むのです。飽きないように、自分にとって頃合いの時間で早めに切り上げて、休憩を敢えて採り入れましょう。
フリーランスで活動する場合、人と出会ったり直接やり取りをしなければならない件を相手に合せて優先的に昼間に行い、その他の時間に一人きりの作業を組み込むことになるでしょう。いきおい締め切り時間の押し迫る中、徹夜続きで滑り込みセーフということも、エンジニアであれば毎度のことかもしれません。もちろん最初に予測できるような遅れの原因があるのであれば、早めに取り除くに越したことはありませんし、フリーランスとしての経験を少し積めば、どの程度の誤差が許容範囲なのかという、大体の予測が出来るでしょう。これはあらかじめ、スケジュールに組み込んでおく必要があります。というのもフリーランスである以上、仕事の完成には基本的に自分一人で責任を負うのであり、体調を崩しても、機器類が故障して使えなくても、納期には確実に間に合わせなければなりません。また長時間に及ぶ作業は、心身を共に消耗させてしまいます。一人きりの作業ということで孤独に苛まされて、更に作業効率が落ちるということもあるのです。肉体的にも精神的にも健康を維持しつつ、より良い品質の成果物を納入してクライアントの期待に応えるためにも、短期集中は必要です。著名な学者や発明家などが考えに考えても解決策が見つからず、諦めてそのまま寝てしまったところ夢で素晴らしい方法をひらめいた、といった話はよくあります。このような緩急の使い分けを、敢えて日常に取り入れるのです。